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確認ドリル(設備①)「空調設備」

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試験が近づいてきましたので、出題内容によって考えるポイントを整理する「確認ドリル」を行います。出題テーマによって、整理するポイントを意識して解答するようにします。

本日のテーマは「空調設備」です。空調方式の特徴を捉えて、確実に解答できるようにしましょう。

目次

ポイントの整理

問題:次のプラン例で、「利用者部門の各室及びエントランスホール吹抜けにに採用した空調方式と採用した理由」は?

プラン例

記述の前に、重要なポイントを整理します。各空調方式の特徴を再確認します。

定風量単一ダクト方式
  • 空冷ヒートポンプチラーユニット(熱源)、DS、PSが必要
  • 十分な換気量を持つため、換気設備は不要
  • 気流分布が良く均一に空調できるため、大空間に採用される。(個別制御できない
定風量単一ダクト方式 イメージ図
変風量単一ダクト方式
  • 空冷ヒートポンプチラーユニット(熱源)、DS、PSが必要
  • 十分な換気量を持つため、換気設備は不要
  • 個別制御性に優れるため、様々な部屋に採用される
変風量単一ダクト方式 イメージ図
空冷ヒートポンプパッケージ方式 マルチ型
  • 空冷ヒートポンプパッケージ室外機、天井カセット型室内機、PSのみ必要(DSは不要)
  • 換気機能がないため、別途、換気設備が必要
  • 個別制御が容易省エネルギー性に優れる
空冷ヒートポンプパッケージ方式マルチ型 イメージ図
空冷ヒートポンプパッケージ方式 床置きダクト接続型
  • 空冷ヒートポンプパッケージ室外機、室内機、DS、PSが必要
  • 換気機能がないため、別途、換気設備が必要
  • 吹き出し能力が高いため、天井の高い大空間に使用される
空冷ヒートポンプパッケージ方式床置きダクト接続型 イメージ図
空冷ヒートポンプパッケージ方式 天井隠蔽ダクト接続型
  • 空冷ヒートポンプパッケージ室外機、室内機、PSが必要
  • 換気機能がないため、別途、換気設備が必要
  • 吹き出し能力が高いため、吹抜けに採用されることが多い
空冷ヒートポンプパッケージ方式天井隠蔽ダクト接続型 イメージ図
ファンコイルユニット方式
  • 空冷ヒートポンプチラーユニット(熱源)、ファンコイルユニット、PSのみ必要(DSは不要)
  • 換気機能がないため、別途、換気設備が必要
  • 個別制御に優れるため、比較的小さな部屋に採用される
ファンコイルユニット方式 イメージ図
外気処理空調機(外調機)
  • 熱源、外調機、DS、PSが必要
  • 換気を目的とする空調機
  • 冷暖房能力は低いため、別途、主空調機(ファンコイルユニット方式や空冷ヒートポンプパッケージ方式等)と併用する
外調機とファイコイルユニットの併用例 イメージ図

記述例

問題:次のプラン例で、「利用者部門の各室及びエントランスホール吹抜けに採用した空調方式と採用した理由」は?

プラン例

採用した空調方式「利用者部門、吹抜けとも:変風量単一ダクト方式」

採用理由

時間帯によって各室の使用状況が異なることから、個別制御に優れる方式を採用した。

エントランスホールの吹抜けは、人の出入りによる負荷変動が大きいため、十分な換気量を確保でき、制御性の高い方式を採用した。

採用した空調方式「空冷ヒートポンプ方式 利用者部門:天井カセット型 吹抜け:天井隠蔽型」

採用理由

時間帯によって各室の使用状況が異なることから、個別制御が容易で省エネルギー性に優れる方式を採用した。

エントランスホールの吹抜けは大空間となるため、安定して居住域に給気が届く方式を採用した。

採用した空調方式「居室:ファンコイルユニット方式 換気:外調機方式併用」

採用理由

各室の使用状況に合わせて温度調節できるように、個別制御が容易なファンコイルユニット方式を採用した。

多くの人が訪れる施設であることから、十分な換気量が確保でき、空調負荷を増加させない外調機方式を併用した。

解説

空調方式「利用者部門、吹抜けとも:変風量単一ダクト方式」

時間帯によって各室の使用状況が異なることから、個別制御に優れる方式を採用した。

エントランスホールの吹抜けは、人の出入りによる負荷変動が大きいため、十分な換気量を確保でき、制御性の高い方式を採用した。

空調方式「空冷ヒートポンプ方式 利用者部門:天井カセット型 吹抜け:天井隠蔽型」

時間帯によって各室の使用状況が異なることから、個別制御が容易で省エネルギー性に優れる方式を採用した。

エントランスホールの吹抜けは大空間となるため、安定して居住域に給気が届く方式を採用した。

空調方式「ファンコイルユニット方式と外調機方式併用」

各室の使用状況に合わせて温度調整できるように、個別制御が容易なファンコイルユニット方式を採用した。

多くの人が訪れる施設であることから、十分な換気量が確保でき、空調負荷を増加させない外調機方式を併用した。

空調方式は問題で指定されることもあれば、任意で計画することもあります。どのパターンで出題されても解答できるようにしっかり準備しておきましょう。

本日のドリルはここまでです。

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この記事を書いた人

二級建築士取得後、一級建築士試験に挑戦。
学科合格後に某資格学校に通うも製図試験で2度不合格、その後、通信でなんとか製図試験に合格。
電気主任技術者二種、エネルギー管理士(電気)、建築設備士の資格を持つため、得意分野は設備です。

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