試験が近づいてきましたので、出題テーマによって整理すべきポイントを確認する「確認ドリル」をお送りします。本日のテーマは、「アクティブデザイン」です。この内容はパッシブデザインとセットで確認しておきましょう。
ポイントの整理
高齢者介護施設で導入したアクティブデザインを述べよ。
記述の前に、重要なポイントを整理します。
「アクティブデザイン」とは、「アクティブ」が「能動的な」という意味であることから、自然が持っているエネルギーを建築設計手法にて能動的に利用することを指します。機械装置を用いてに快適な環境をつくる方法のことです。
対義語として、機械装置を用いず快適環境を実現する手法を「パッシブデザイン」といいます。
- 光
- 熱
- 水
アクティブデザイン例としては、これらのエネルギーを機械装置を用いて利用することです。利用方法は下記のことが考えられます。
- (光)照明エネルギー低減(LED採用、照度制御、タイムスケジュール制御、人感センサー)
- (熱)空調負荷低減(高効率空調採用、ナイトパージシステム、全熱交換器)
- (熱)空調熱利用(アースチューブ、地中熱ヒートポンプ)
- (熱)給湯熱利用(電動ヒートポンプ給湯器、地中熱ヒートポンプ給湯器、太陽熱給湯システム)
- (水)水道水使用量削減(節水衛生機器、雨水利用、地下水利用)
記述例
高齢者介護施設で導入したアクティブデザインを述べよ。
それでは、各対策方法に応じた記述例を示します。
照明器具にLEDランプを採用し、照明電力の削減を考慮した。
照明器具の明るさ検知制御を採用し、日中の照明電力を削減した。
照明器具にタイムスケジュール制御を採用し、無駄な照明電力使用をなくした。
人感センサー制御を導入し、消し忘れや使用頻度の少ない照明を消し、照明電力を削減した。
:計画 :理由
高効率な空調機器を採用し、空調エネルギーの削減を考慮した。
ナイトパージシステムを採用し、夜間に冷たい空気を取り入れ冷房負荷を低減した。
全熱交換器を採用し、室内の熱エネルギーを再利用することで空調負荷を低減した。
アースチューブにより地中熱で温度調節された空気を室内に取り入れ、空調負荷を低減した。
地中熱ヒートポンプで地中熱を効率よく熱交換し、空調エネルギーを削減した。
:計画 :理由
エネルギー効率の良いヒートポンプ給湯器を採用し、給湯エネルギーの削減に配慮した。
屋上の太陽熱集熱器を給湯や床暖房の補助熱源として利用し、給湯エネルギーを削減した。
地中熱ヒートポンプで地中熱を効率よく熱交換し、給湯エネルギーを削減した。
:計画 :理由
節水型衛生機器を採用し、水道使用量を削減できるようにした。
雨水利用設備で貯水した雨水を便所洗浄水や植栽への散水に利用し、水道使用量を削減した。
地下水をポンプでくみ上げ便所洗浄水や植栽への散水に利用し、水道使用量を削減した。
:計画 :理由
本日のドリルはここまでです。パッシブデザインとセットで確認してください。
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