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確認ドリル(計画⑤)「バリアフリー」

2022年9月17日

試験が近づいてきましたので、出題テーマによって整理すべきポイントを確認する「確認ドリル」をお送りします。本日のテーマは、「バリアフリー」です。この内容は過去の出題頻度が高いので、確実に解答できるようにしましょう。

ポイントの整理

高齢者介護施設でバリアフリーについて工夫したことを述べよ

まずは重要なポイントを整理します。

「バリアフリー」とは、「バリア/障壁」がないことを示します。この障壁を取り除く具体的な手法を「バリアフリー」としています。

障壁の例

  • 敷地内、建物内に段差がある
  • 出入口、廊下などが狭く移動しにくい
  • 車いす使用者がエレベーターを使いにくい
  • 車いす使用者が居室を使いにくい
  • 高齢者が廊下を歩くのが不安になる
  • 高齢者が階段、廊下などを認識しにくい
  • 高齢者が自分の部屋を間違えやすい

バリアフリーの手法としては、これらの障壁をなくすことです。対策方法としては、下記のことが考えられます。

対策方法

  • 傾斜路(スロープ)の設置や水勾配で処理し段差をなくした
  • 居室の水周りでスラブを下げ、室内に段差がないようにした
  • 廊下の有効幅を1,800㎜以上とし、車いす同士がすれ違い可能とした
  • 居室の出入口を車いすでも利用可能な800㎜以上とした
  • 車いす利用者のため、専用のエレベータ-制御装置を配置した
  • エレベーター乗降ロビーに1500㎜角以上のスペースを用意した
  • 居室の什器を車いす使用者に合わせた
  • 廊下に連続して手すりを付けた
  • 廊下の床と壁、階段の踏面と蹴込板の色を変え、認識しやすいようにした
  • 住居階が複数階ある時、階によりテーマ色を変え、自宅を認識しやすいようにした

記述例

高齢者介護施設でバリアフリーについて工夫したことを述べよ

それでは、各対策方法に応じた記述例を示します。

段差解消

敷地内の段差をスロープで解消し、利用者の安全に配慮した

居室の水周りではスラブを下げ段差を解消し、住人の安全に配慮した。

 :計画  :理由

車いす使用者対応

廊下の有効幅を1800㎜以上とし車いす使用者同士がすれ違えるようにした。

車いす使用者に配慮し居室の出入口を引戸とし有効幅を800㎜とした。

車いす使用者に配慮し乗降ロビーに1500㎜角のスペース専用の制御装置を用意した。

車いす使用者に配慮し居室のコンセント、スイッチの高さ、洗面台の仕様を選択した。

 :計画  :理由

高齢者対応

廊下には連続して手すりを設け利用者が安全に歩行できるようにした。

廊下、階段には2段の手すりを設け誰もが安全に使えるように考慮した。

トイレ、浴室には手すりを設置し、利用者の安全に配慮した。

階段の踏面と蹴込板の色を明確に変え、段差を認識しやすくし、利用者の安全に配慮した。

複数階ある住居階において各階のテーマ色を変え自宅を認識しやすくした。

 :計画  :理由

本日のドリルはここまでです。バリアフリーについての復習問題は、応用ドリル(計画⑤)「バリアフリー、セキュリティ」を参考にしてください。