お知らせ

皆さんからの質問を募集します。12月1日の記事を参照ください。

用語集(設備①)「空調方式等」

2020年9月27日

製図試験で採用する主な空調方式には、以下の種類があります。試験では、建築物の特徴に合わせて適切な空調方式を選定するようにします。また、複数の空調方式を組合せることもできます。

主な空調方式

定風量単一ダクト方式

屋外の空冷ヒートポンプチラーユニットから冷温水空調機に供給し、空調機により温湿度調整した空気をダクトにより各室に供給する方式です。吹出し能力が高く安定した送風が可能で、十分な換気量を確保できますが、各室の温度を個別に設定することはできません。主に、天井の高い大空間に採用されます。

機器構成

定風量単一ダクト方式 イメージ図
  • 空冷ヒートポンプチラーユニット屋外(地上、屋上どちらも可)に設けます。
  • 空調機屋内の空調機械室に設けます。
  • PSDSを設けます。(イメージ図では、2階に設けています)
  • 梁下にダクトスペース(500mm程度)が必要です。

変風量単一ダクト方式

定風量式と同様に、屋外の空冷ヒートポンプチラーユニットから冷温水空調機に供給し、空調機で温湿度調整した空気をダクトにより各室に供給する方式です。各室にVAVユニット(ダンパー等)を設置し、風量を調整することで、各室を個別に温度制御することができます空調負荷変動の大きい大空間や、個別制御の必要な会議室、客室等に採用されます。

変風量単一ダクト方式 イメージ図
  • 空冷ヒートポンプチラーユニット屋外(地上、屋上どちらも可)に設けます。
  • 空調機屋内の空調機械室に設けます。
  • PSDSを設けます。(イメージ図では、2階に設けています)
  • 梁下にダクトスペース(500mm程度)が必要です。

空冷ヒートポンプパッケージ方式 マルチ型

屋外の空冷ヒートポンプパッケージ室外機から、各室の室内機冷媒を供給して空調する方式です。室内機は室内の空気を吸って送風するため換気機能はありませんので、別途、換気設備が必要です。個別制御が容易で省エネルギー性に優れます。個別制御に優れるため、客室、研修室等の比較的小さな部屋や、運営時間の異なる店舗等に採用されます。

空冷ヒートポンプパッケージ方式マルチ型 イメージ図
  • 空冷ヒートポンプパッケージ室外機屋外(地上、屋上どちらも可)に設けます。
  • 天井カセット型室内機天井裏に設けます。
  • PSを設けます。(DSは不要です)
  • 換気設備各室に設けます。

空冷ヒートポンプパッケージ方式 床置きダクト接続型

屋外の空冷ヒートポンプパッケージ室外機から室内機冷媒を供給し、ダクトで天井等から吹き出す方式です。室内機は室内の空気を吸って送風するため換気機能はありませんので、別途、換気設備が必要です。吹き出し能力に優れるため、天井の高い大空間に採用されます。

空冷ヒートポンプパッケージ方式床置きダクト接続型 イメージ図
  • 空冷ヒートポンプパッケージ室外機屋外(地上、屋上どちらも可)に設けます。
  • 室内機空調機械室に設けます。
  • PS,DSを設けます。
  • 換気設備を設けます。

空冷ヒートポンプパッケージ方式 天井隠蔽ダクト接続型

屋外の空調室外機から天井懐に設置した空調機に冷媒を供給し、ダクトで吹出す方式です。室内機は室内の空気を吸って送風するため換気機能はありませんので、別途、換気設備が必要です。吹き出し能力に優れるため、吹抜けに採用されます。

空冷ヒートポンプパッケージ方式天井隠蔽ダクト接続型 イメージ図
  • 空冷ヒートポンプパッケージ室外機屋外(地上、屋上どちらも可)に設けます。
  • 室内機天井裏に設けます。
  • PSを設けます。(DSは不要です)
  • 換気設備を設けます。
  • 梁下にダクトスペース(500mm程度)が必要です。

ファンコイルユニット方式

屋外の空冷ヒートポンプチラーユニットから冷温水ファンコイルユニットに供給して空調する方式です。室内機は室内の空気を吸って送風するため換気機能はありませんので、別途、換気設備が必要です。換気設備には、外調機定風量単一ダクト方式等を採用します。個別制御に優れるため、客室、病室等の比較的小さな部屋に採用されます。

ファンコイルユニット方式 イメージ図
  • 空冷ヒートポンプチラーユニット屋外(地上、屋上どちらも可)に設けます。
  • ファンコイルユニット各室の天井裏または室内に設けます。
  • PSを設けます。(DSは不要です)
  • 換気設備を設けます。

外調機

外調機とは、外気処理空調機の略称です。屋外の空気を空調機に取り込み、空調機で温湿度調整した空気をダクトにより各室に供給する方式です。十分な換気量を確保できますが、とりわけ省エネを考慮する場合を除いては、基本的に還気能力はありませんまた、外気温を室内温度に近づけて換気できるため、室内の温度変化を抑えることができます。

外調機は換気を主目的とする機械なので、客室や病室等で[換気機能を有しない]ファンコイルユニットや空冷ヒートポンプパッケージエアコンと併用して採用されます。

外調機とファイコイルユニットの併用例 イメージ図
  • 外調機屋内の空調機械室に設けます。
  • 空冷ヒートポンプチラーユニット屋外(地上、屋上どちらも可)に設けます。
  • ファンコイルユニット各室の天井裏または室内に設けます。
  • PSDSを設けます。
  • 梁下にダクトスペース(500mm程度)が必要です。

PS(パイプシャフト)

PS(パイプシャフト)とは、空調設備や給水設備、排水設備等の配管を通すスペースのことです。排水管の勾配を確保するため、各階に一定の間隔で設けます。プールや大浴場等で多量の水を利用する場合は、PSを大きめに計画するようにします。

DS(ダクトスペース)

DS(ダクトスペース)とは、空調設備や排煙設備の空気を搬送するダクトを通すためのスペースのことです。空調方式や排煙方式によって、適切な大きさでDSを計画する必要があります。