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【一級建築士製図試験】計画の要点等 屋上庭園

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近年は、省エネルギーの観点や施設利用者の憩いの場所として「屋上庭園」を要求されることが増えてきています。

屋上庭園が出題されたときには、どのような点に配慮して記述問題で解答すればよいかを解説します。

キーワード

屋上庭園の用途 スラブ 動線 段差

目次

問題文

屋上庭園について配慮したことを述べよ。

解説

屋上庭園の出題条件として、 散策の可否や利用者の限定により、 以下の場合が想定されます。

利用者限定なし、散策可

誰もが屋上庭園を利用でき、自由に散策できる場合です。

憩いの場として、施設利用者の誰もが利用しやすい動線に配慮します。具体的には、エレベータホールや廊下などの共用部に隣接させ、直接出入りできるようにします。

屋上庭園内には、テーブル、イス、ベンチなどを設け、居心地の良い空間を演出します。

屋上庭園と共用部に出入りの支障となる段差をつくらないようにします。

庭園内植物のための土重量や排水のため、スラブ厚や高さを考慮します。

利用者限定なし、散策不可

誰もが屋上庭園を利用できますが、自由に散策はできない場合です。この場合は、庭園を眺めることを目的とします。

共用部に広く面することと、ゆっくり鑑賞できるように休憩スペースを設けます。

屋上庭園への出入りがないため、共用部に段差があっても問題ありません。

利用者限定あり、散策可

屋上庭園を利用できるのは、カフェ、レストラン、ギャラリー、集会所などの特定居室利用者のみに限定され、その人々は自由に散策できる場合です。

屋上庭園の配置は、特定の利用者が使用する居室に面する位置とします。庭園利用者を限定するため、共用部からの出入りは考慮しなくても良いです。

休憩スペース、スラブについては、「利用者限定なし、散策可」の場合と同様です。

解答例

問題文から、どの場合の屋上庭園を求められているのかを判断し、上記の場合分けにより解答します。また、方位については、南側に配置した場合には日当たりについて記述でアピールすることが大切です。

利用者限定なし、散策可

屋上庭園への出入り口は、利用者の動線に配慮し、2階及び3階のエレベーターホールに近接して設けた。

屋上庭園にはテーブル、イス等の什器を配置し、利用者がくつろげる空間となるようにした 。

屋上庭園のスラブを20cm下げて排水スペースを確保した。

建物内廊下レベルと屋上庭園通路には、バリアフリーを考慮して段差が生じないようにした。

屋上庭園は景観及び日当たりが良い南側に配置し、利用者が快適な空間を楽しめるようにした。

利用者限定なし、散策不可

屋上庭園を2階ホールの休憩スペースに面して計画し、利用者が休憩しながら庭園の良好な景観を楽しめるようにした 。

屋上庭園は季節によって景観が変化するように、様々な種類の花や樹木を植えることとし、利用者が年間を通して庭園の景観を楽しめるようにした。

利用者限定あり、散策可能

屋上庭園はカフェに面する南側に配置し、一体的に利用することでくつろぎの空間を演出できるようにした。

まとめ

屋上庭園では、以下の配慮します。

・利用者の動線をスムーズにする
・くつろげる空間をつくる
・段差をつくらない

解答文章作成の際には、こちらの記事もご覧ください。

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この記事を書いた人

二級建築士取得後、一級建築士試験に挑戦。
学科合格後に某資格学校に通うも製図試験で2度不合格、その後、通信でなんとか製図試験に合格。
電気主任技術者二種、エネルギー管理士(電気)、建築設備士の資格を持つため、得意分野は設備です。

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