こんにちは、記述研究所の源です。
記述研究所はnoteに活動の場所を移しましたので、こちらのブログはほとんど更新していませんでした。せっかくなので、こちらのブログではテイストを変えて、ざっくばらんに思ったことを書こうと思います。
まずは、
製図試験、お疲れさまでした
さて、今年の試験「大学」ですが、学校の予想は当たったのでしょうか?
ここ数年、基準階型が続いていたので、そろそろゾーニング型?という雰囲気もありましたね。結果は、市街地の駅前に建つ建築学科棟でした。建築学科棟なので、馴染みのある方も多かったのではないでしょうか。
基礎免震を採用した駅前大学ときましたか
私は、中核市クラスの駅から少し離れた大学をイメージしていました。
参考にした大学は、地上6階地階1階の基礎免震を採用した大学です。
この大学は1階の食堂、売店と2階の図書館は地域住民にも開放しています。
地震対策が課題発表で目立っていたので、有事の際には災害拠点となる建物を想像しましたが、建築学科棟なので学校関係者に限られたものでした。
基礎免震構造は平成27年のサ高住に出題済みですが、当時は課題発表時点で「基礎免震構造を採用した」と基礎免震を予告されていました。今年度は、留意事項で地震対策を重要視する記述があったので、当たり前のように出題されましたね。
出入口部分のエキスパンションジョイントであったり、入口付近の免震建物であることの表示です。
地階が駐車場になっているため、免震装置は耐火被覆されていますが、可動範囲がよくわかります。また、縦樋から落ちてくる雨水の処理は、非免震側からの側溝で受けるようになっています。
地階に行かなくても基礎免震が見れるのはいいね
今年の問題としては、基準階型で階数自由の問題でした。階数自由と言いながらも、3学年の同人数構成(80人/学年)から、基準階は3層で設計するのが合理的です。
また、免震建物ではアイソレーターでの変動軸力を少なくするため、塔状比を抑える方が有利となります。
5階建が第一案ね
高さ制限、採光、経済性などの条件をクリアしていれば、問題ないと思います。折角、階数自由の出題ですので、標準解答例では、異なる階数のものを提示して欲しいです。
作図に関する課題文には、水平、垂直方向の省略を禁じることが書かれていました。断面図のGLラインが印刷されていることから、スペース的な限界はあるかもしれません。
ネットでは、GLラインを書き直した強者の話が出ていました。合格したら、新たな伝説が生まれますね。
ヘリあき間違えて、枠線書き直して合格したのはオレ
来年以降の資格学校での指導では、建蔽率、容積率から最大可能面積を計算した後に、G Lからの解答用紙スペースを測って、何階建までが記入可能かを考えるステップが加わるかもしれません。
あと、「⚪︎⚪︎室以上計画すること」という場合は、結局、「最低限の数量を計画することが正解」の場合が多いですね。
作図表現では、犬走りとエキスパンションジョイントを書き分けるように指示がありました。これは、免震構造を少し詳しく勉強していないとキツかったかもしれませんね。
免震建物だと言っても、駅前広場側を手摺やフェンスで囲ってしまうのは無粋なので、エキスパンションジョインとで処理するのがいいかと思います。しかし、趣味の領域なので、どっちでもいいですね。
犬走りは垂直クリアランス(10㎝程度)を設けて、可動範囲に人が入らないように囲うことが重要です。
免震に関しては、この本が一番わかりやすく書いてありました。
設計の考え方やメンテナンス方法などについても詳しく書いてあります。ただ、受験生がこの本を読む余裕があるかといえば、時間を作るのは難しいと思います。
もう少し、エッセンスを凝縮して伝えることができればよかったと反省しております。
力不足でした
免震構造に対応するためには
⚪︎想定される課題の実例を見る(少しの時間でもいいから見ておくべき)
⚪︎初級編の本を読む(全てを細かく読むのではなく、気になる部分だけ読む)
今日の記事はこんな感じです。次回の(その2)に続きます。
つづく
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