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【一級建築士製図試験】計画の要点等 ゾーニング(2)

2020年4月21日

 近年、建築計画でゾーニングについての問題が増えています。

 前回の記事ではゾーニングの基本についてまとめましたが、今回は様々なゾーニングのパターンを紹介します。

キーワード

大空間 時間帯別ゾーニング 履き替え

解説

平成26年度 温浴施設のある「道の駅」

ゾーニング計画について工夫したこと(H26)

要求室として、休憩・情報部門、店舗・飲食部門、温浴部門、共用・管理部門の4部門があり、そのうち休憩・情報部門のみ24時間営業とされましたので、時間帯別ゾーニングをする必要があります。

時間帯別ゾーニングの場合、24時間利用できる部門(休憩・情報部門)とそれ以外の部門(店舗・飲料部門、温浴部門、共用・管理部門)とを明確にゾーニングします。

具体的には、営業時間外には利用者が両部門を行き来できないように、夜間の階段・エレベーター利用を禁止するために施錠したり、24時間利用できる部門と他の部門との境にシャッターを設けたりします。

平成30年度 室内プールのある「スポーツ施設」

利用者の靴の履き替え等を考慮した、各部門のゾーニング及び動線計画について特に考慮したこと(H30)

履き替えによるゾーニングの場合、利用者が分かりやすいように、出入口やEVホール等に下足箱を設け、履き替え後は上足で建物を利用できるようにします。

また、カフェやテナントショップ等、外部利用がある場合には、土足の方が施設を利用し易いため、一階に計画します。

プールの更衣室や浴室の脱衣所等は脱衣後の動線が脱衣前の動線と交錯しないように、プール、浴室等を配置します。

令和元年度 「美術館の分館」(10月)

講演等において、多目的ホールを多くの者が利用する場合があることを踏まえて、空間構成について考慮したこと(R1.12月(1))

多目的ホールのような大空間は多人数が利用しますので、利用者の動線が短くなるように1階に配置するか、EVホールに隣接させて配置します。

ホワイエやラウンジ等が要求室にある場合には、人溜りスペースとして利用できますので、大空間に近接して設けるようにします。

また、エントランスホールやEVホールを広めに計画して人溜り空間として利用することもできます。

令和元年度 「美術館の分館」(12月)

外部空間と屋内空間とのつながりを踏まえて、公園、カフェ及びカフェテラスの三つの関係性について考慮したこと(R1.12月(2))

カフェの特記事項には以下の条件がありました。

  • 1階に設置し、公園からもアプローチする
  • カフェテラスと行き来できるようにする
  • 公園への眺望に配慮する

よって、カフェとカフェテラスを公園に面して1階に配置し、カフェの客席やカフェテラスから公園の眺望が楽しめるようにします。

また、カフェを利用する歩行者の動線と、車両動線が交錯しないように注意する必要があります。

解答例

利用者の靴の履き替えについて配慮したこと

エントランスホールに設けた下駄箱で上足に履き替えることで、利用者がくつろぎやすいように考慮した。

上足にて利用するカフェでは、外部から直接入る入り口に下足入れを設け、内外部利用者双方の利便性に配慮した。

2階の温浴ゾーンは、落ち着ける空間とするため、上足利用の畳敷きとした。受付横に上足入れを設置し、共用スペースとの区切りをわかりやすくした。

講演等において、多目的ホールを多くの者が利用する場合があることを踏まえて、空間構成について考慮したこと

多目的ホールは大人数での利用が想定されることから、1階のエントランスホールに面して配置し、利用者動線が短くなるようにした。
また、開放的な空間となるように、室の形状を整形とし、外壁面に広く開口部を設けた。

多目的ホールは多くの者が利用することから、出入り口を3か所設け、利用者の移動が円滑になるように考慮した。

多目的ホールは、多くの人が入っても圧迫感が少なくなるように、天井高さを5mとした。

外部空間と屋内空間とのつながりを踏まえて、公園、カフェ及びカフェテラスの三つの関係性について考慮したこと

公園のある西側にカフェテラスとカフェを隣接して配置し、公園利用者がカフェを利用しやすくするとともに、カフェテラスから公園の景観が楽しめるように配慮した。

カフェから公園が望める西側は、全面開放できる開口部とし、中間期にはカフェテラスと一体的に運用することで、公園側から入りやすい店づくりとした。

まとめ

ゾーニングの問題は出題パターンをしっかり覚えるようにしましょう。

建築計画に関するその他の記事はこちらを参照してください。