【番外編】製図試験を振り返って③(3年目編)

当ブログに参加しているミド2です。私は令和元年度の製図試験で合格しましたが、過去、2回、不合格となっています。
番外編として、製図試験の経験を振り返って、当時、ミスしたことや苦労したこと、不安に思ったこと等を記事にまとめます。今回は3年目編になります。
3年目(2年目に引き続き通信講座を受講する)
3年目は絶対落ちる訳にはいかないプレッシャーがありましたので、2年目よりも気合を入れて勉強をするよう決意しました。ただし、決意したはいいものの、なかなか勉強に着手できず、結局、勉強に着手したのは5月のGWからでした。
まず、2年目同様に、昨年度および一昨年度の資料の見直しとトイレ、階段、断面図等のパーツの練習をしました。3年目なので流石にパーツと図面の描き方はある程度覚えていたため、比較的早く思い出すことができました。過去の試験では、7×6、7×7等の基本スパンで解くことができなかったため、変則スパンの基本パーツを練習しました。
また、記述については、昨年度、文章を書けなかったことを反省し、過去問を解きながら、自分の文章で実際に記述する練習をしました。最初はなかなか文章を書けませんでしたが、何度も書いているうちに、だんだんとパターンをつかめるようになりました。パターンをつかんでからは早く文章を書けるようになりました。解いたことのある問題であれば、問題を見た瞬間に解答文を書けるようになりました。
5月から課題発表までは、過去の資料をベースに、週末の土日には、本番を意識してエスキスと図面を通しで描くようにしました。また、通勤時間中に記述問題のキーワードを覚えるようにし、職場の昼休み中には記述の練習や図面のパーツを描く練習をしました。
課題発表後は、2年目と同様に、有料の通信講座を受講することにしました。通信講座では添削を受けることも可能でしたが、2年目と同様に課題を取り寄せのみにしました。(添削を受ければ自分の図面の欠点が分かったかもしれませんが、課題取り寄せコースでも他の受講生の図面の解説動画を見れたため、十分でした。)
試験当日までの期間は、土日はエスキス、図面、記述を通しで解くようにし、平日の夜にはできるだけエスキスを1問解くようにしました。また、平日の夜に通信講座の解説動画を見て、土日に描いた図面で良かったこと、悪かったことを確認するようにしました。
3年目の課題発表後から試験までの間は、人生で一番勉強した期間になりました。最初は通常よりも睡眠時間が削られて寝不足になったため、非常に辛い思いをしましたが、1ヶ月以上続けているとだんだん体が慣れてきて、最初ほど辛くはなくなりました。
仕事の同僚も製図試験を受けることを聞いたため、分からないことを同僚に質問して、疑問点を無くすように努めました。同僚も睡眠時間を削って勉強に励んでいましたので、辛いのは自分だけではないと分かり、勉強をするうえで励みになりました。
試験当日を迎えるにあたり、今までで一番勉強して試験に臨みましたが、3年目になると一生試験に受からないのではないかと思うようになり、試験への自信は一番ありませんでした。試験に落ちたら学科からやり直しになるため、プレッシャーもすごかったです。
3年目(試験当日)
設計課題は「美術館の分館(10月試験)」でした。縦長敷地と建蔽率60%でびっくりしましたが、建蔽率を意識しながら落ち着いてエスキスを進めることができました。
エスキスでは、多目的展示室、創作アトリエ、屋上庭園など床面積の大きな部屋を先に計画し、建蔽率と延床面積を意識しながら全体の計画をまとめるようにしました。昨年度、利用者の動線計画についてミスをしましたので、横断歩道や本館の出入り口を意識してエスキスを進めることができました。敷地の間口が狭く、トラックヤードの計画に苦労しましたが、1時間50分ぐらいでエスキスをまとめられました。
記述問題は、文章は比較的早くかけましたが、参考図を描くのに手間取り、結局、1時間10分程度かかりました。エスキスを早くまとめられたこともあり、作図時間を3時間30分確保することができました。
作図は変則スパンで計画したため少し描きづらかったですが、建物が小さかったため、2時間40分で最小限の図面を描くことができました。その後、20分かけて什器や補足説明を書き、残りの30分で全体の見直し作業をしました。
試験終了後には、以下のミスをしていることに気づきましたが、過去の試験のような致命的なミスがなく、少しほっとしました。
- ホワイエを多目的展示室専用とし、他の展示室にはホワイエを計画しなかった。
- 道路の切り開きについて、搬入用と利用者用に2か所設けた。(当時、ネット上で2以上の切り開きの計画が叩かれていました。)
- 展示室倉庫への管理動線については、床面積の大きな室を優先し、一部の倉庫は管理動線を確保できなかった。
- 階段の段数を間違えて計画した。
結果、例年よりは致命的なミスはなかったと思われ、なんとか合格することができました。
まとめ(3年目の反省と考察)
3年目の反省、考察です。
- 3年目は毎週図面を描くようにしたことで、本番でも作図に苦労しなかった。また、変則スパンの基本パーツの練習をしていたため、本番でも冷静に作図することができた。
- エスキスは変則スパンの計画を前提としていたため、素早くまとめられることができた。
- 記述については、実際に問題を解いて自分の文章で書くように意識したことで、本番でもスムーズに文章が書けた。ただし、参考図については勉強不足であったため、作図に時間がかかった。
- 見直し時間を十分とれたことで、致命的なミスを防ぐことができた。
- 多少のミスをしたにもかかわらず合格できた。資格学校に通わず、通信講座のみであっても合格できたので良かった。
ここまで記事に目を通していただき、ありがとうございました。
製図試験の勉強は非常に辛く、一生合格しないのではいかと不安になることもあると思いますが、諦めずに努力すれば合格できますので、体調管理に気を付けて頑張ってください。
2年目編の記事はこちらに、1年目編の記事はこちらにまとめています。まだ記事を読んでいない方で興味があれば、読んでみてください。
Twitter始めました。ご意見、ご要望はこちらでも承ります。
ディスカッション
コメント一覧
まだ、コメントがありません