【番外編】製図試験を振り返って①(初年度編)

当ブログに参加しているミド2です。私は令和元年度の製図試験で角番合格しました。平成29・30年度の2回、不合格となっています。
今回は製図試験の経験を振り返って、当時、ミスしたことや苦労したこと、良かったこと等を記事にまとめます。私の失敗談が少しでも受験生のみなさんの参考になればと思います。
初年度(資格学校に通う)
学科試験の自己採点を終え、何とか合格ラインを超えたことは確認できましたが、製図試験のために何をしていいのか分かりませんでした。その後、ネットでいろいろ調べ、取り合えず資格学校の説明会に参加してみることにしました。説明会で「製図試験を独学で合格することは難しい」と説得され、あまり深く考えずに、比較的割安な学校に通うことを決めました。
私が通った学校では、始めの2週間は図面の書き方の基本的な講義がありました。製図用紙のグリッド線の使い方、仮線、柱型、開口部の表現、階段の書き方等をとても詳しく教えてもらえたので、製図に関して知識の無かった私にとっては非常に助かりました。(ただし、過年度生の方は手持ち無沙汰に見えました。後日、他の学校ではいきなり作図からスタートするところもあることを知り、驚いたものです。)
その後、およそ1週間に1~2問の問題が出題され、学校で1問、宿題で1問の問題を解いていました。私としては、宿題に追われることなく無理なく勉強できたため、消化不良にならずに済んでよかったです。(ただし、課題の途中でいきなり難易度が上がって苦戦することもありました。)
他の学校では2倍以上の問題をこなしているようでしたが、講師からは必要最小限の問題を解けば大丈夫と教えられていたので、「他の学校の受験生は余計な勉強をたくさんして大変そうだなぁ」ぐらいの認識でいました。
また、試験当日を迎えるにあたり、講師から以下の考え方を念押しされました。
- 図面と記述を書きあげて、大きなミスがなければランク2以上になるため、半分以上は合格する試験である。冷静に試験に挑んで、普段どおりの実力が出せれば確実に合格できる。
- 試験では、学校で教えてもらったことを忠実に実行するように。当日、いきなり普段と違うことをしようとすると、焦ってミスをしてしまうから絶対にしないように。
私は講師の説明を鵜呑みにして、「どんな問題が出題されたとしても、いつもどおりに落ち着いて問題を解けば大丈夫!」と根拠のない自信をもって試験に臨むことになりました。
初年度(試験当日)
試験当日、問題を見た瞬間、「ラッキー、簡単な問題だ」と思いましたが、大きなミスをやらかしてしまいました。
設計課題は「小規模なリゾートホテル」で、試験問題の特記事項には「全ての客室は、明峰や湖の眺望に配慮する。」とありましたが、私は全ての客室を明峰や湖に向けるのが難しかったため、エスキスをまとめることを優先し、北側の「樹林」に向けて客室を計画してしまったのです。(学校では「樹木」は景観が良好ではないが普通であるとの見解でしたので、問題ないだろうと判断してしまいました。)
その結果、根拠のない自信は打ち砕かれランクIIの不合格となりました。(当時、北側に客室を計画した受験生が多く、ネット上で「北客プラン」と呼ばれて話題になりました。北客プランの受験生は軒並み不合格となった模様です)
なお、北客プランは「ゾーニング足切り」による即ランクⅣとの噂がありましたが、結果はランクⅡでしたので、少しびっくりしました。
まとめ(初年度の反省と考察)
初年度、資格学校に通った経験についての反省、考察です。
- 初年度は図面の書き方が分からなかったので、資格学校で詳しく教えてもらえたのは良い経験になった。宿題量が少なかったため、消化不良になることなく勉強できた。
- 半面、問題数が少ないため、他の学校よりも応用力に欠けてしまう。少ない問題で合格するためには、しっかり問題をやり込み、かつ深く考えることが必要であったが、できていなかった。
- 学校の課題のみをこなせば大丈夫という講師の言葉を妄信するのは危険なことだった。実際、学校ではツリンコリダー型の建物しか出題されなかったため、L型の建物形状が思いつかなかった。過去問にもしっかり目を通しておけば、ツリンコリダー型に固執することなく、L型の建物を思いついたかもと後悔した。
- 北客プランで即ランクⅣかと思ったが、意外にもランクⅡであった。プランの書き込みはそこまでできなかったので、記述の得点が良かったのかも。
ここまで記事に目を通していただき、ありがとうございました。2年目編については次回の記事に続きます。
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