【一級建築士製図試験】計画の要点等 スラブ・小梁の架け方

一級建築士試験の「計画の要点等」構造分野では、スラブ及び小梁の架け方について問われることがあります。
近年の断面構造に関する出題についても、スラブ・小梁の架け方の知識の応用で解答できる場合があります。
今回はスラブ・小梁の架け方についてまとめます。
4辺固定スラブ スラブ下げ 連続梁
問題
スラブ及び小梁の架け方について配慮したことを記述する。
解説
過去の出題例
スラブ・小梁の架け方として出題された出題例です。
平成23年「介護老人保健施設」
スラブ及び小梁の架け方についての工夫
スラブ・小梁の架け方の知識で解答可能な出題例です。
平成30年「スポーツ施設」
多目的スポーツ室から発生する振動・騒音に対する、上下階、隣室への配慮
令和元年「美術館の分館」
屋上庭園の断面計画
スラブ
スラブ厚さ
スラブは下階への振動・騒音に配慮して、200mm程度の十分な厚さを確保します。
4辺固定スラブ
周囲を大梁または小梁で囲まれたスラブです。周囲を梁で支持することにより安全に荷重を負担できます。
スラブ下げ
浴室部分や屋上庭園部分等、防水仕上げ等が必要な場所のスラブは、他の部分よりもスラブレベルを200mm程度下げて設置します。
また、二重床とする場所についてもスラブレベルを下げて対応します。
小梁
小梁は以下の場所に設置し、スラブに過大な荷重がかかるのを防ぎます。また、できるだけ同じ方向に、連続梁となるように配置します。
- スラブの短辺方向長さが、スパンの1/2程度となる位置
- スラブ下げにより段差となる部分
- エレベーターシャフトや階段等のRC造の壁を支える位置
解答例
スラブの短辺方向長さがスパンの1/2程度となるように小梁を配置し、スラブのたわみの抑制に配慮した。
浴室は他の部分よりスラブレベルを200mm下げて防水に配慮したので、段差部分に小梁を配置して、荷重を安全に支持できるようにした。
スラブは極力4辺固定スラブで計画することで、荷重を安全に支持できるように配慮した。
小梁は短辺方向に連続梁となるように配置し、架構の安定性に配慮した。
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