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【一級建築士製図試験】計画の要点等 スラブ・小梁の架け方

2022年9月17日

一級建築士試験の「計画の要点等」構造分野では、スラブ及び小梁の架け方について問われることがあります。

近年の断面構造に関する出題についても、スラブ・小梁の架け方の知識の応用で解答できる場合があります。

今回はスラブ・小梁の架け方についてまとめます。

キーワード

4辺固定スラブ スラブ下げ 連続梁

問題

スラブ及び小梁の架け方について配慮したことを記述する。

解説

過去の出題例

スラブ・小梁の架け方として出題された出題例です。

平成23年「介護老人保健施設」

スラブ及び小梁の架け方についての工夫

スラブ・小梁の架け方の知識で解答可能な出題例です。

平成30年「スポーツ施設」

多目的スポーツ室から発生する振動・騒音に対する、上下階、隣室への配慮

令和元年「美術館の分館」

屋上庭園の断面計画

スラブ

スラブ厚さ

スラブは下階への振動・騒音に配慮して、200mm程度の十分な厚さを確保します。

4辺固定スラブ

周囲を大梁または小梁で囲まれたスラブです。周囲を梁で支持することにより安全に荷重を負担できます。

スラブ下げ

浴室部分や屋上庭園部分等、防水仕上げ等が必要な場所のスラブは、他の部分よりもスラブレベルを200mm程度下げて設置します。

また、二重床とする場所についてもスラブレベルを下げて対応します。

小梁

小梁は以下の場所に設置し、スラブに過大な荷重がかかるのを防ぎます。また、できるだけ同じ方向に、連続梁となるように配置します。

  • スラブの短辺方向長さが、スパンの1/2程度となる位置
  • スラブ下げにより段差となる部分
  • エレベーターシャフトや階段等のRC造の壁を支える位置

解答例

スラブの短辺方向長さがスパンの1/2程度となるように小梁を配置し、スラブのたわみの抑制に配慮した。

浴室は他の部分よりスラブレベルを200mm下げて防水に配慮したので、段差部分に小梁を配置して、荷重を安全に支持できるようにした。

スラブは極力4辺固定スラブで計画することで、荷重を安全に支持できるように配慮した。

小梁は短辺方向に連続梁となるように配置し、架構の安定性に配慮した。

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