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添削室のコラム(コンセプトルーム)

2020年9月20日

今回は手紙ではなく、コラムです。「コンセプトルーム」が出題された場合を想定した対策です。

コンセプトルームとは、ある程度の条件を与えたうえで、設計者が自由に使用方法を考え、提案する形の部屋です。平成29、30年度の試験で出題されました。令和元年度の試験ではコンセプトルームの出題はありませんでしたが、「室の設え」を問われた問題が出ましたので類題が出題されたと言えます。

コンセプトルームの内容を、試験本番で考え始めていては時間が足りなくなります。あらかじめ自分の案を準備しておきましょう。

コンセプトルーム案は電車の中、お風呂の中など、どこでも考えることはできますので、早めにまとめておき、頭に入れておきましょう。

今回示すのは、あくまで当研究所の提案例です。これらを参考に自分の案を作ってみてください。

設問

地域住民施設利用者居住者との交流を図ることを目的とした居室を計画する

居室の「使用方法」と「設い(しつらい)」について提案せよ(記述とイメージ図で説明する)

「設い」とは、過去の課題文における説明において、「H30:インテリア、什器、設備機器等 H29:内装、什器、設備機器等」とされています。なお、令和元年では注釈なく使用されていますので、当たり前の用語として取り扱われています。しっかり意味をつかんでおきましょう。

コンセプトルームを計画するにあたって、今回、ポイントとしたのは下記です。

  • 高齢者施設介護施設の利用者、居住者と近隣住民との世代を超えた交流を図る
  • 文化を通した交流を計画する
  • 健康増進を目的として、体を使った集会を計画する
コンセプト例 ①

地域住民とともに趣味を介して交流を図るため、教室や会合を開催できる部屋を計画する。
「書道教室」「絵画教室」などの文化教室、「囲碁」「将棋」「麻雀」などの趣味の集まりを催す。
居室の一部には畳の小上がりを設け、椅子と畳での座布団を選択できるようにし、利用者の年齢層や健康状態の多様性に対応できるように配慮する。
壁の一部では教室での作品を展示するため、作品が映えるように濃い配色の壁紙とし、また、天井にダクトレールを設置することで、スポットライトにより作品を照らす計画とする。

それでは、このコンセプトを記述にしてみましょう。

記述例 ①

【使用目的】地域住民と施設利用者が趣味を介して交流するため、書道、絵画教室や囲碁、将棋、麻雀などの集会場を計画する。

【設え】利用者の年齢、健康状態の多様性に対応するため、机といすのほか、一角に畳コーナーを設け、姿勢の自由度に配慮した。天井にダクトレール設置し、教室での作品をスポットライトで照らした。

イメージ図

別の例も用意しました。

コンセプト例 ②

地域住民とともに世代を超えた趣味の集まりとして、健康増進を目的とした集会所を計画する。「ダンススクール」「コーラス教室」「カラオケ教室」「体操教室」などを開催できるものとする。周囲に音や振動が伝わらないようにするため、扉、窓は防音仕様とし、壁や床も防音、防振仕様とする。

収納庫を用意し、折り畳みの机、椅子を用意することで、講演などにも使用できるものとし、中間部に可動間仕切りを用意し、様々な規模の催しに使用できるように考慮する。

それでは、このコンセプトを記述してみましょう。

記述例 ②

【使用目的】地域住民と施設利用者が健康増進を目的として、ダンススクール、コーラス、カラオケ、体操教室などを目的とした集会所を計画した。また、時には講演会の会場としても使用できるものとした。

【設え】周囲への騒音、振動対策として、扉、サッシ、壁、床は防音・防振仕様のものを採用した。隣接して収納庫を用意し、いす、机を用意することで講演会などの使用も対応可能とした。可動間仕切りで部屋を分割可能とし、多様な規模に対応可能とした。

イメージ図