【一級建築士製図試験】令和元年試験結果から考える試験突破セオリー

令和元年の一級建築士製図試験結果から分かることは、ランクⅢ・Ⅳの占める割合が約6割となり、従前までの約4割だった比率と明らかに異なるものとなりました。
一級建築士製図試験結果 各年度のランク別比率
年 | ランクⅠ | ランクⅡ | ランクⅢ | ランクⅣ |
R1再 | 34.2% | 5.3% | 31.9% | 28.6% |
R1 | 36.6% | 3.0% | 29.2% | 31.3% |
H30 | 41.4% | 16.3% | 16.5% | 25.9% |
H29 | 37.7% | 21.2% | 29.9% | 11.2% |
H28 | 42.4% | 27.1% | 20.7% | 9.7% |
建築技術教育普及センターHPから引用
- ランクⅠ:「知識及び技能」を有する(合格)
- ランクⅡ:「知識及び技能」が不足している(不合格)
- ランクⅢ:「知識及び技能」が著しく不足している(不合格)
- ランクⅣ: 設計条件・要求図面に対する重大な不適合(不合格)
令和元年の合格基準では「受験者の答案の解答状況」を発表し、ランクⅢ・Ⅳが多い理由を説明しており、「要求室欠落」、「面積不適合」などの設計条件不適合や、「延焼ライン」、「防火区画」、「重複距離」などの法令への不適合となっています。
このことから、令和元年から採点の考え方が変わり不適合の判定が厳格化され、ランクⅢ・Ⅳの比率が増加したと予想されます。
以上から導き出される、「一級建築士製図試験突破のセオリ」ーは、
- ランクⅢ・Ⅳとなる重大な不適合を避ける
- 記述問題において、受験生の平均点以上を得点する
それでは、このセオリーとなる理由を説明します。
元年の分布比率からは、ランクⅢ・Ⅳの「重大な不適合」を避けた時点で全体の4割であるランクⅠ・Ⅱに入ることができます。残りの4割に入ったら、そのうちの8割以上がランクⅠとなります。
「重大な不適合」を避けることができながら、受験者全体の5%程しかいないランクⅡとなり、また受験の1年を過ごすことほど悔しいことはないでしょう。
では、ランクⅠとランクⅡを分けるものは何なのでしょうか? それは「計画の要点等」いわゆる「記述」ではないかと考えます。下図で説明します。




あくまで予想の範囲は超えませんが、製図採点では全ての答案を細かく採点する時間的余裕がないことから、「未完成」や「重大な不適合」の答案を選別し、ランクⅢ・Ⅳを振り分ける作業をすると言われています。
従前のこの作業は振り分け基準が甘く、全体の6割強が採点の土俵に乗り、ランクⅠ・Ⅱに振り分けられました。
しかし、令和元年ではランクⅢ・Ⅳに該当する採点基準が厳格化され、4割程度しか詳細な採点の土俵に乗れなかったと予想されます。
ここで、「未完成」「重大な不適合」ではないランクⅠ・Ⅱ候補になった図面は、すでに大きな配点比率を有する部分の採点が完了していることに注目しなけれなければなりません。これらの図面は、その後に詳細な採点が行われたとしても大差は生まれないのです。
ここで、「ランクⅠとⅡの明暗を分ける」のは「記述の出来」となります。令和元年の比率では、ランクⅠ・Ⅱ候補のうち8割強がランクⅠとなるので、記述の出来が平均以上であれば、まずランクⅠとなる計算になります。
これからの「一級建築士製図試験を突破するために必要なこと」は、
- 未完成とならないための「時間調整能力」
- 重大な不適合を避ける「チェック能力」
- 最後に差をつける「記述力」
本ブログでは隙間時間を使って「記述力」を養成することを目指しています。ぜひ、活用してみてください。
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