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【一級建築士製図試験 計画の要点等】セキュリティーとバリアフリー

2020年4月21日

一級建築士製図試験では、防犯意識の高まりと高齢化から、「セキュリティー」や「バリアフリー」について問われることがあります。今後も問われる可能性がありますので、どのような点に配慮して解答すればいいかを説明します。

セキュリティー

キーワード

監視カメラ オートロック 視認性 BDS(ブックディテクションシステム)

過去の出題と解答例

平成24年(地域図書館)

問 題:セキュリティーについて工夫したこと

解答例:図書館出入り口にBDSを配置し、本の持ち出しを管理した。

平成27年(市街地に建つ「サ高住」付き高齢者向け集合住宅)

問 題:住宅部門のセキュリティーについて考えたこと

解答例:住宅部門の玄関に面して管理室を配置することにより、人の出入りを管理した。

平成28年(子ども・子育て支援センター)

問 題:セキュリティーについて考えたこと

解答例:児童館・子育て支援施設の受付をエントランスホールが一望できる位置に配置し、施設利用者の安全確認と不審者の侵入防止を考慮した。

解説

セキュリティーの手法としては、「建築計画」と「設備対応」の2通りあります。建築計画では視認性を重視する室の配置を計画することがあります。配置上で配慮する点は、以下のことが考えられます。

  • 受付カウンター、事務室を出入り口が良く見える位置に配置し、入退室を管理する
  • フロントを階段、エレベーターホールが見える位置とし、利用者の安全を管理する

また、設備でのセキュリティーは以下のことが考えられます。

  • 図書館ではBDS(ブックディテクションシステム)を採用し、本の持ち出しを管理する
  • 主要な出入り口、通用口に監視カメラを設置し、入退場を管理する
  • 有料ゾーンの入り口には、セキュリティーゲートを設ける
  • 室の入退場を管理するため、ICカードリーダによる施錠管理を行う
  • 外階段の入り口にはオートロックを採用し、建物内への部外者侵入を防止する

バリアフリー

キーワード

段差をなくす ゆとりのある廊下、階段 

過去の出題と解答例

平成24年(地域図書館)

問 題:バリアフリーについて工夫したこと

解答例:敷地内外、室内には段差をなくし、誰もが円滑に移動できるよう配慮した。

平成29年(小規模なリゾートホテル)

問 題:車椅子使用者用客室の室内設計におけるバリアフリーに配慮したこと

解答例:洗面台、コンセント、スイッチ等の高さを車椅子使用者が使いやすい位置に設計した。

解説

言葉としての「バリアフリー」とは「障害が存在しない」ことを意味しており、社会的な定義としては「高齢者、障害者が社会生活を送るうえでの障害を除去する」こととされています。さらに、近年では誰もが使いやすいものとして、「ユニバーサルデザイン」が提唱されています。

製図試験においては、バリアフリーが求められた場合には、以下の点に配慮します。

  • 敷地内外、室内外においては、段差をなくし移動を円滑に行えるようにする
  • 廊下、エレベーターは余裕のある幅員とする
  • 廊下を直線とし、見通しをよくすることで安全を確保する
  • 車椅子使用者に配慮した什器の高さ、コンセント、スイッチ類の位置とする
  • 室内に車椅子転回スペースを確保する
  • 必要に応じて手すりを設置し、移動先には連続させる
  • 階段の段差は色を変えることで目立つようにする
  • 多目的便所を設置する
  • やむを得ず高さが違う場合は、緩やかなスロープにて処理する

などが考えられます。