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【一級建築士製図試験 計画の要点等】「過去問(令和元年)エスキス→記述のポイント」

2020年4月21日

一級建築士製図試験では「計画の要点等」として、設計した建物のプランニング(計画)、構造、設備等について、A3用紙1枚分の解答欄に記述します。

解答順序としては、(問題読み込みエスキス記述製図)の順が多く採用されます。

記述問題は、エスキス図をもとに解答することになりますが、図面と記述内容が整合するようにしなければなりません。

今回は令和元年の過去問について、エスキス図をもとに記述する際の注意事項について説明します。

問題

令和元年は「美術館の分館」について出題されました。問題の概要は過去の記事にまとめていますので、こちらをご覧ください。

エスキス図

令和元年問題のエスキス例は以下のとおりです。上から1階平面図・配置図、2階平面図、3階平面図です。

出題内容

令和元年は、計画の要点等として10問出題されました。とりわけ、図面との整合が問われる下記の3問について解説します。

展示とアトリエのゾーニング

「展示関連諸室」と「アトリエ関連諸室」のゾーニングに問われました。

展示物移動に配慮した動線

展示物の移動に関して、荷解室の搬入口から各展示室までの動線について考慮したことについて問われました。

分館と本館の来場者動線

美術館の「本館」と隣接する「分館」における来場者の動線について問われました。

解説・解答

「展示」と「アトリエ」のゾーニング

【解説】

使用目的の異なるこれらの室を部門ごと明確に分離し、利用者にわかりやすい配置としたことを記述します。

図面では、1・2階を展示関連諸室、3階をアトリエ関連諸室としてまとめています。利用者の多い多目的展示室を1階に配置しています。

【解答】

利用者が利用しやすいように、展示関連諸室を1・2階に、アトリエ関連諸室を3階に配置して、階ごとに明快なゾーニングとした。

展示のほか講演会等に利用される多目的展示室は1階に配置し、ホワイエを隣接させることで多人数利用に対応できるようにした。

展示物移動に配慮した動線

【解説】

展示物の移動については、平成22年「美術館」でも出題されています。搬入から収蔵庫までの動線が対象でした。

今年度は、荷解き室の搬入口から各展示室までの内部動線についての問題が出題されました。

留意事項に人荷用EVの要求がありますので、大型展示物の移動を考慮して、展示物が通る廊下や出入口の幅員に余裕を持たせます。人荷用EVは荷解き室の近くに配置し、動線が短くなるように配慮します。

【解答】

搬入動線が短くなるように、荷解き室の近くに人荷用エレベーターを配置した。

大型展示物を移動させやすいように、展示物が通る廊下や出入口の幅員を3mとして余裕を持たせた。

作品の入替頻度が多いと想定される多目的展示室の倉庫については、1階の管理部門内に倉庫を設け、営業時間中においても作品を搬出入できるようにした。

分館と本館の来場者動線

【解説】

平成30年「スポーツ施設」に続き、隣接施設との動線について問われました。

本館と分館の隣接部分が別図で記載され、本館出入り口の位置を考慮する必要がありました。また、分館カフェに本館からのアプローチ指定がありましたので、こちらに関する記述も必要です。

【解答】

本館利用者が分館を利用しやすいように、本館の出入り口を北側道路に面した本館寄りに配置し、分館敷地内に本館への通路を確保した。

本館利用者が公園の良好な景観を楽しみつつカフェを利用できるように、カフェを本館と公園に近い敷地南東に配置した。

まとめ

以上、令和元年のエスキス図面⇒記述の要点等についてまとめました。

記述を書いた後には図面を見直して、図面と記述の不整合を防ぐようにしましょう。