応用ドリル(設備①)「空調設備(空冷ヒートポンプパッケージ方式)」

今年の課題「高齢者介護施設」で出題が想定される内容に重点的に取り組みます。
8月3日~8月30日の4週間は、「計画」「設備」「環境負荷低減」「構造」の順で、頻出項目を中心に基礎的な問題を出題します。
本日のテーマは、「空調設備(空冷ヒートポンプパッケージ方式)」です。今年の課題で採用する可能性が高いこの方式について、特徴や採用理由に関する記述を確認します。
空調方式の採用理由
次のプラン例で、「デイサービス部門に採用した空調方式と採用した理由」は?


記述例
採用した方式:空冷ヒートポンプパッケージ方式マルチ型
個別制御が容易で室ごとに空調できる方式を採用した。
※タップして続きを表示
解説
デイサービス部門では、室の用途により個別に空調する必要があります。個別空調が必要な場合、空冷ヒートポンプパッケージ方式マルチがよく採用されます。
空冷ヒートポンプパッケージ方式マルチ型は、一つの室外機で複数の室内機をバラバラに運転することができます。よって、室外機を集約して省エネを実現しつつ、個別空調が可能です。


デイサービス部門では、室により在室状況や使用時間が異なるため、個別制御が容易で室ごとに空調できる方式を採用した。
※採用理由、空調方式の特徴
空調方式の採用理由(吹抜け)
次のプラン例で、「吹抜け部分の空調計画について考慮したこと」は?


記述例
採用した方式:空冷ヒートポンプパッケージ方式天井隠蔽ダクト接続型
吹出し口の設置自由度が高く、居住域まで給気が届く方式を採用した。
※タップして続きを表示
解説
吹抜け部分は空調の給気が届きにくいため、自由な方向に給気できる天井隠蔽ダクト接続型を採用する場合があります。
天井隠蔽ダクト接続型は、天井懐に設置した空調機本体にダクトを接続し、離れたところに吹出すことができます。


吹抜け部分は、均一な温度分布が確保しにくいため、吹出し口の設置自由度が高く、居住域まで給気が届く方式を採用した。
※採用理由、空調方式の特徴
空調室外機の設置場所
次のプラン例で、「空調室外機の設置場所について考慮したこと」は?
記述例


日常のメンテナンスが行いやすいように計画した。
※タップして続きを表示
機器の修繕、更新作業に配慮した。
※タップして続きを表示
解説
プラン例では、2階屋上の室外機置場を設け、室外機をまとめて設置しています。また、十分なスペースを確保し、維持管理、更新に配慮しています。
①2階屋上の室外機置場にまとめて設置し、日常のメンテナンスが行いやすいように計画した。
②スペースに余裕をもって設置し、機器の修繕、更新作業に配慮した。
※理由、計画内容
空調の省エネルギー
「空調の省エネルギーについて考慮したこと」は?(空冷ヒートポンプパッケージ方式マルチ型を採用)
記述例
余分な空調エネルギーを削減できるようにした。
※タップして続きを表示
換気による外気負荷の軽減を図った。
※タップして続きを表示
解説
空冷ヒートポンプパッケージ方式マルチ型は、室内機を個別に運転・停止・制御できるので、使用していない部屋の空調を停止して省エネルギーを図れます。
換気設備に全熱交換器を採用することにより、室内外の熱移動を低減することができ、空調効率がよくなります。


①個別制御が可能な方式を採用し、余分な空調エネルギーを削減できるようにした。
②換気設備に全熱交換器を採用し、換気による外気負荷の軽減を図った。
※理由、計画内容
本日のドリルはここまでです。
明日は、応用ドリル(設備②)「空調設備(ファンコイルユニット方式)」です。
ディスカッション
コメント一覧
まだ、コメントがありません