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応用ドリル(計画②)「室配置と動線計画その2」

2022年9月17日

今年の課題「高齢者介護施設」で出題が想定される内容に重点的に取り組みます。

最初の4週間は、「計画」「設備」「環境負荷低減」「構造」の順で、頻出項目を中心に基礎的な問題を出題します。

本日のテーマは、「室配置と動線計画その2」動線分離や避難動線についての記述です。

利用者動線と管理動線の分離

次のプラン例で、「利用者とスタッフの動線について考慮したこと」は?

プラン例

記述例

利用者とスタッフの動線が交差しないように計画した。

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利用者部門を通らずに食材の搬入等が行えるようにした。

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解説

プラン例は、デイサービス施設の1階を想定しています。デイルームで食事もするため、厨房が併設されています。

プランニングの基本として、利用者と管理者の動線が交差しないように計画します。管理部門は管理コアを設置した方にまとめますので、まずはこのことを記述します。

また、管理部門に計画する室として、厨房や設備機械室等がありますが、これらへの動線についても記述することができます。今回は厨房を管理部門側に設け、利用者とスタッフの動線交差を防いでいます。

イメージ図
記述例

管理部門を西側にまとめて配置することにより、利用者とスタッフの動線が交差しないように計画した。

通用口から厨房への動線を管理部門内に確保し、利用者部門を通らずに食材の搬入等が行えるようにした。

理由計画内容

避難計画1

次のプラン例で、「避難経路について考慮したこと」は?

プラン

記述例

歩行距離及び重複距離が適正となるように計画した。

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災害時に利用者が安全に避難できるようにした。

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階段での避難が困難な利用者が素早く避難できるようにした。

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解説

避難計画については、建築基準法に適合した図面でないとランクⅣになってしまいます。まずは、歩行距離について記述します。

歩行距離以外の記述としては、利用者が安全に避難するために考慮したことを記述します。今回は、廊下形状と滑り台の設置について記述しています。今年の課題は「高齢者介護施設」であるため、避難器具として、滑り台を設置することが考えられます。

イメージ図
記述例

2つの直通階段をバランスよく配置し、歩行距離及び重複距離が適正となるように計画した。

障害物がなく見通しのよい廊下とし災害時に利用者が安全に避難できるようにした。

避難用滑り台を東西に設置し、階段での避難が困難な利用者が素早く避難できるようにした。

理由計画内容

避難計画2

次のプラン例で、「バリアフリーに配慮した避難経路について考慮したこと」は?

プラン例

記述例

災害時に利用者が安全に避難できるようにした。

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車椅子使用者が安全に救助を待つことができるように計画した。

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解説

今年の課題「高齢者介護施設」を意識し、バリアフリーに配慮した避難計画についての記述例をあげています。これらの記述は、自分の図面との整合に注意しましょう。

イメージ図
記述例

ゆとりある幅員で段差のない廊下とし、災害時に利用者が安全に避難できるようにした。

階段やバルコニーに一時退避スペースを設け車椅子使用者が安全に救助を待つことができるように計画した。

理由計画内容

本日のドリルはここまでです。

明日は、応用ドリル(計画③)「アプローチ計画」です。建物への主出入口の配置やアプローチ、車寄せ等の計画に関する記述を確認します。