【おしらせ】

学科試験勉強方法の経験談を募集しています。詳しくは11月16日の記事を参照してください。

添削室からのお便り⑦

2020年10月12日

こんにちは、源です。当研究所では添削室を開設し、モニターさんから解答を見せていただくことで受験生の皆さんが不得意な部分についての研究を始めています。

研究の成果がチラッと見えてきた時、お便りを書いています。

今回は、居室の位置と動線について問われた時の解答方法です。自分の解答をチェックする際には、参考にしてみてください。

まず、下記の解答を自分が解答を添削するつもりで読んでください。

設問:このプランで多目的ホールの位置決定理由と動線計画について記述しなさい

モニターさん作成解答

多目的ホールはエントランスホールから近い位置とし、地域住民に開放された地域コミュニティーの拠点となるように配慮した。また、吹抜けに隣接させることにより北側配置であっても光が届くような配置とした。

いかがですか?一通り読んで、どのような点に気づきましたか?

では、改善すべき点を確認していきます。この文章が、もっと伝わりやすくするために手を加えていきます。

設問:このプランで多目的ホールの位置決定理由と動線計画について記述しなさい

モニターさん作成解答

多目的ホールはエントランスホールから近い位置とし、地域住民に開放された地域コミュニティーの拠点となるように配慮した。また、吹抜けに隣接させることにより北側配置であっても光が届くような配置とした。

解答の流れを追ってみます。解答例では下記の二つの文で構成されています。

①多目的ホールの位置について

多目的ホールの位置を説明していますが、位置の説明があいまいです。

②ホールの日照条件について

日照条件を説明していますが、何を目的としてその位置にしたかの説明が不足しています。

動線計画について

動線計画についての記述がありません。位置決定理由と動線計画について問われていますので、どちらにも答えるようにしましょう。

居室の位置、動線計画について問われた時、考えることは以下の項目です。

  • 居室の位置建物のどの位置かを具体的に説明する
  • 周辺状況を考慮する
  • 動線計画は利用者の視点で確認する

居室の位置について問われた時には、その居室を建物のどの位置に計画したかを説明します。設計条件で階の指定がされていない場合は、当該階に計画した理由も併せて説明します。

建物内の位置は、方位を示して位置を説明し、なぜその位置としたのかの説明を加えます。設置位置の理由としては、周辺状況(居室からの眺望、敷地外部からの視認性、日照条件、通風条件、履き替え、関連室との関係性など)を踏まえて説明します。

動線計画では、主出入口からの距離、位置、わかりやすさなどを踏まえて、利用者の視点で考えるようにしましょう。

居室の位置の説明

多目的ホールの位置は、一階北西角に計画しています。

周辺環境場を考慮したこと

多目的ホールは一階北西角に計画しましたが、敷地の北西にある交差点から視認性を考慮して計画しています。この交差点では多くの人が行き交うため、ここからよく見える位置に計画することは、地域住民へのアピールにもなります。

多目的ホールは建物の北側に計画したので暗くなりがちですが、吹抜けに隣接させることで部屋の東側からも日照を得られるように考慮しています。

位置に関しては、以下のように記述します。「建物の一階北西角に計画し、交差点から視認しやすく集客が期待できる位置とした。吹抜けに隣接させることで日照を多く取り入れられるようにし、明るく快適な環境となるように配慮した。」

動線計画について

多目的ホールをエントランスホールから入ってすぐの位置に計画することで、動線が短く分かりやすいものとしています。また、多くの人の利用を想定するホールであり、広々としたエントランスホールに面して計画することで人溜まり空間となり、スムーズな出入りができるように考慮しています。

以上を踏まえ、「主出入口から入ったすぐの位置として、わかりやすさに配慮した。また、広々としたエントランスホールに面することで、大人数でもスムーズに移動できるように考慮した。」

以上をまとめ、今回の設問に答えるべき内容

  • 一階北西に計画した
  • 吹抜けに隣接させ日照条件を良くした
  • 主出入口に近く、明快な動線とした

それでは、解答を修正してみます。

設問:このプランで多目的ホールの位置決定理由と動線計画について記述しなさい

研究所作成解答

建物の一階北西角に計画し、交差点から視認しやすく集客が期待できる位置とした。吹抜けに隣接させることで日照を多く取り入れられるようにし、明るく快適な環境となるように配慮した。主出入口から入ったすぐの位置として、利用者がわかりやすく、また、広々としたエントランスホールに面することで、大人数でもスムーズに移動できるように考慮した。

モニターさん作成解答

多目的ホールはエントランスホールから近い位置とし、地域住民に開放された地域コミュニティーの拠点となるように配慮した。また、吹抜けに隣接させることにより北側配置であっても光が届くような配置とした。

当所作成解答では、利用者の視点で多目的ホールの位置と動線について記述しています。複数のことを問われている場合には、必ずすべてに答えるようにしましょう。

まとめ

居室の位置、動線に関する解答は利用者の視点になって「利便性」や「快適さ」を想像し記述しましょう

本日のお便りはここまでです。

いままでのお便りはこちらです。