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【一級建築士製図試験】計画の要点等 給湯・ろ過設備

2020年5月9日

「計画の要点等」の設備分野において、最近は減少傾向ではありますが、給排水衛生設備に関して問われることがあります。

今回は給排水衛生設備のうち、給湯・ろ過設備についてまとめます。

キーワード

中央給湯 局所給湯 ボイラー ヒートポンプ ガス瞬間湯沸かし器 電気温水器 ろ過機

問題

浴室に採用した熱源方式とその理由を記述する。

熱源設備の設置場所と配慮したことを記述する。

ろ過設備の設置場所と維持管理及び機器更新に配慮したことを記述する。

解説

給湯方式には中央給湯方式と局所給湯方式があります。

中央給湯は熱源機器、貯湯槽、循環ポンプ等で構成され、一か所で作った湯を建物の各所へ供給します。多量の給湯が必要な場合に採用されます。

局所給湯は、湯を使用する場所に給湯機器を設置する方式です。

設計建物に浴室がある場合は、中央給湯を採用するとともに、浴室の排水をろ過して循環利用するためのろ過設備を設置する必要があります。

過去の出題例

給湯・ろ過設備についての問題は、過去に2度出題されています。いずれの年も浴室の要求があり、設計条件で中央給湯方式と指定がありました。

浴室用給湯ろ過設備の設置位置と工夫したこと。(H25)

浴室給湯に採用した熱源方式、採用理由、熱源機器の設置場所と配慮したこと。(H26)

浴室ろ過機の設置場所、維持管理及び機器の更新に配慮したこと。(H26)

浴室の給湯設備を(A:ボイラー B:電動ヒートポンプ)から選択し、平面計画上配慮すること、採用理由を記述する。(H26沖縄)

※ 平成26年度は台風の影響により、沖縄県の試験は別日に実施されています。

中央給湯方式

ボイラー方式

ガスや油を燃焼することで、水を加熱して温水を作ります。

メリット

  • 多量の湯を使う場合でも安定供給可能
  • 立ち上がりが早い
  • ガスを燃料とする場合、油に比べCO2排出量を抑えられる

デメリット

  • 燃焼を伴うので、換気や排気が必要
  • 油を燃料とする場合、定期的な補充が必要

電動ヒートポンプ方式

電気の力で空気中の熱を集めて水を加熱します。

メリット

  • 燃料を燃やさないので、安全、排気がない
  • 省エネでCO2削減が期待できる

デメリット

  • 初期費用が高い
  • 能力が外気温に左右される

局所給湯方式

ガス瞬間式湯沸かし器

湯沸し器の中に通した水を、ガスの火で加熱し温水を作ります。

メリット

  • 機器が小型で設置が容易

デメリット

  • 一度に多量の給湯はできない

小型電気温水器

貯湯槽を設置し、電気ヒーターで水を加熱して温水を作ります。

メリット

  • ある程度多量の給湯が可能

デメリット

  • 貯湯槽等の設置スペースが必要

ろ過設備

浴槽の湯をろ過機に送り、汚れを取り除いたあと、熱交換器で加温して再度浴槽に戻す設備です。

浴室に近接して設置すると配管ルートを短縮できるため、熱損失が少なくなりますが、必ずしも近接しなくても運用可能です。

解答例

採用した方式:ガスボイラー方式を採用した。
採用理由:同時使用が多く、多量の給湯が必要な場合でも安定した給湯が可能である。また、油を燃料とする方式に比べ、燃焼効率が高く省エネルギー性に優れる。

設置場所:1階管理部門内の設備機械室(外壁面)
配慮したこと:管理部門内の外部に面した場所に設置することで、吸排気に配慮するとともに、維持管理や機器の更新が行いやすいようにした。

設置場所:浴室に近接(隣接又は直下等)して設置
配慮したこと:配管ルートを短くすることで、熱損失が少なくなるようにした。

まとめ

給湯・ろ過設備については、給湯設備の採用理由や設置場所の理由を記述できるようにしましょう。
また、図面との整合に注意しましょう。

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