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【一級建築士製図試験】計画の要点等 建築計画(基本編)

2020年4月21日

建築計画の問題では、要求室の特徴に応じたパターンに当てはめることで、迅速な解答をすることができるようになります。

今回は、試験で良く出題される室の特徴と、方位の特徴についてまとめます。

各室の特徴

共通事項

  • 利用者と管理者の動線が交錯しないように配慮します。

エントランスホール

  • 利用者動線が短くなるように主出入口に隣接して配置し、各室への動線が分かりやすいよう配慮します。
  • 各階の居室への動線が短くなるような位置にEV(EVホール)を配置します。
  • 利用者出入りが確認できる位置に受付や案内カウンターを設け、利便性や安全に配慮します。
  • 多目的ホールなどの大空間(150㎡〜200㎡程度)が出題された場合、人溜り空間に利用できます。
  • 休憩スペースとしてラウンジを設ける場合、利用者が快適に過ごせるように、日当たりに配慮します。

レストラン

  • 外部利用がある場合、1階に計画することで複数の客動線による集客性を考慮します。
  • 外部利用がない場合、上層階に配置し、景観に配慮します。
  • 厨房とレストランが別階となる場合は、搬入用EVやDW(ダムウェーター)による搬入動線を考慮します。

研修室

  • 利用者が落ち着いた環境で研修を受けられるように、人の出入りの少ない建物の奥に配置します。
  • 予約制の場合、フロントや受付カウンターで予約状況を確認できるようにします。
  • 開口部を広く設け、快適な室内環境になるようにします。

図書室

  • 書物が直射日光による紫外線で劣化してしまうため、北側に配置するようにします。
  • 静寂性に配慮し、エントランスホールや多目的ホール、レストランなどの大人数が出入りする室から離して配置します。
  • 案内カウンターを出入り口付近に設け、出入りの管理や図書の貸出ができるようにします。
  • BDS(ブック・ディテクション・システム)を設け、セキュリティに配慮します。

方位、周辺環境

北側

冬場は日当たりが悪くなりますが、図書室、研修室等を計画する際には日差しの強い南側よりも安定した採光が得られる北側が望ましいです。

南側

日当たりが良く快適な空間ですので、プレイルーム、カフェ、屋外庭園、ロビー等、主要な居室はできるだけ南側に配置するのが望ましいです。

また、夏季は直射日光の影響を受けやすいため、Low-Eガラス、水平ルーバー、庇等で日射遮蔽を図る必要があります。

西側

日当たりは普通ですが、夕方、西日の影響を受けますので、Low-Eガラスや垂直ルーバーで日射遮蔽を図る必要があります。

東側

午前中の日当たりが良好なため、南側の次に快適な方位となります。日射遮蔽を図る場合は、西側と同様にLow-Eガラスや垂直ルーバーを設けます。

解答

各室の特徴と周辺環境をふまえてゾーニングや動線計画について記述します。記述スペースによって、文章の長さを調節して解答します。

エントランスホール

エントランスホールは、各室への利用者動線が短くなるように、建物の中心に配置した。
利用者の出入り、階段やエレベーター利用が目視できる位置に案内カウンターを配置し、セキュリティーと利用者の安全管理に配慮した。

レストラン

レストランは景観が良好な東側に配置し、広い開口部を設けることで 利用者の快適性を考慮した。
また、レストラン厨房への食材搬入がしやすいように、サービス用駐車場に近接して厨房を設け、サービス動線が短くなるよう計画した。

研修室

研修室は、静かで落ち着いた環境となるように三階の奥にまとめて計画した。
また、安定した採光が得られるように北側に配置した。

図書室

図書室は静寂性を求めるため、利用者が多いホールやレストランとは階の異なる地下一階に設けた。

図書室は紫外線による図書の劣化に配慮して、直射日光の影響が軽微で安定した採光が得られる北側に配置した。また、セキュリティに配慮してBDSを設けた。

今回は代表的な居室や方位についてまとめました。次回以降は他の居室について、記事にまとめます。