【一級建築士製図試験】計画の要点等 吹抜けの構造計画

一級建築士製図試験では、吹抜けを要求されることがよくあります。記述問題で吹抜けについて問われる際、建築計画や環境負荷低減の問題として出題されることが多くあります。
しかし、今後、吹抜けに関する構造計画を問われることも想定されますので、今回は吹抜けの構造計画について出題された場合に、記述すべきことについて説明します。
キーワード
小梁 大梁 水平剛性
問題
吹抜けの構造計画について、考慮したことを記述する。
解説
製図試験ではラーメン架構を採用することが一般的ですが、吹抜けを設けるとスラブの水平剛性が低下します。そこで、水平剛性の低下対策として、大梁のスパンに沿って吹抜けを設けるか、吹抜け周りに小梁を設けるようにします。
また、吹き抜けの周りにスラブが2m以上張り出す場合には、スラブの安全性を考慮して、片持梁とせずに小梁を設けるようにします。
吹抜けが外壁の角にある場合、吹抜け周りの梁に応力が集中しますので、梁をサイズアップすることで、水平剛性を確保するようにします。
過去の出題例
平成26年 温浴施設のある「道の駅」 (沖縄)
吹抜け部分の構造計画について配慮したこと
解答例
吹抜けは、スラブの水平剛性が低下しないように大梁のスパンにあわせて設けた。
吹抜けの周囲に大梁から約3m張り出して廊下を計画したため、片持ち梁とならないように、先端に小梁を配置した。
吹抜けを建物の隅角部に設けたことから、地震時の応力集中に抵抗できるよう、吹抜けまわりの大梁をサイズアップし、600㎜×1000㎜で計画した。
まとめ
吹抜けの構造計画については、吹抜け周りの梁をしっかりとイメージしましょう。
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