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【一級建築士製図試験】計画の要点等 建築物内部の配置と動線計画

2020年7月29日

「計画の要点等」では、自分のプランに関して、建築物内外の配置と動線計画について考慮したことを、ほぼ毎年問われています。

本日は、「建築物内部の配置と動線計画」についてまとめます。

問題

レストランの計画において、その位置とした理由と動線計画について工夫したこと

宿泊部門の計画において、避難を含む動線計画について考慮したこと

スポーツ部門の計画において、履き替えを踏まえた動線計画について考慮したこと

解説

建築物内部の配置と線計画については、過去に下記のパターンが出題されています。

  1. 建築物全体の動線計画
  2. 特定の室をその配置とした理由と動線計画
  3. 2番のうち「搬出入」や「避難計画」を含むもの
  4. 利用者とスタッフの動線計画
  5. 履き替えを踏まえた動線計画

過去の主な出題例

平成21年「貸事務所ビル」

建築物の外部動線及び内部動線について配慮したこと

平成22年「美術館」

収蔵庫について、その配置とした理由と動線計画について工夫したこと(搬出入経路等含む)

平成23年「介護老人保健施設」

レクリエーションルームについて、その配置とした理由と動線計画で工夫したこと

平成25年「大学のセミナーハウス」

研修部門の各室について、その配置とした理由と動線計画で工夫したこと

平成27年「デイサービス付き高齢者向け集合住宅」

デイサービス部門において、利用者・スタッフ等の動線と要求室の配置について考慮したこと

平成28年「子ども・子育て支援センター」

「はきかえ(上足・下足)」に配慮した動線計画について考慮したこと

建築物内部の動線計画

一級建築士製図試験において、建築物内部の配置と動線で留意すべき点は、下記のとおりです。

  1. 利用しやすい、分かりやすいこと
  2. 室や部門が視認しやすく、アクセスしやすいこと
  3. 利用者とスタッフの動線交錯がないこと

これらのうち、自分のプランに合うように文章を選んで記述します。

対象室がエントランスホールやEVホールに面していれば、1番と2番が記述できます。

レストランは来館者が気軽に利用できるように、エントランスホールに面して配置した。

利用者ゾーンと管理ゾーンを明確に区分できており、利用者とスタッフの動線がぶつからないように計画できていれば、3番の記述ができます。

管理ゾーン内に厨房への通路を確保することで、利用者とスタッフの動線交錯がないように配慮した。

搬出入や避難を含む動線計画

美術館や図書館等、搬出入を考慮する必要がある設計課題の場合、またレストランの食材搬入等がある場合、配置と動線計画で留意すべき点は下記のとおりです。

  1. 搬出入経路と利用者動線が交錯しないこと
  2. 作業の利便性がよいこと

開館時間に美術品や図書の搬入を行うためには、管理部門内に経路を確保して、利用に支障がないように配慮する必要があります。

また、管理用EVを設置することで、2階以上に荷物を運びやすくなります。作業室系は、目的室に近接することで利便性に配慮できます。

これらのうちうまく計画できている点について、1,2番のような記述をします。

管理ゾーン内に厨房への通路を確保し、食材等の搬出入に配慮した。

なお、必ずしも開館時間に搬出入を行わない場合、「閉館時間に利用者出入口から搬出入を行う」のように計画に合った記述をすることができます。

次に避難経路を含む動線計画について、留意すべき点は下記のとおりです。

  1. 二方向避難ができること
  2. 廊下の見通しがよいこと
  3. 出入口や避難口が分かりやすいこと

2階以上の階であれば、2つの直通階段をバランスよく配置することにより、階段までの歩行距離と重複距離を短くすることができます。

避難階であれば、建物出入口や避難口が視認しやすいように計画することで、スムーズに避難することができます。

また、極力まっすぐな廊下を計画し、見通しをよくすることで、安全に避難することができます。

宿泊部門の廊下は直線で計画し、両端に直通階段を設置することで、安全に2方向避難できるように考慮した。

履き替えを踏まえた動線計画

スポーツ施設等、履き替えや更衣が必要な設計課題の場合、動線計画で留意すべき点は下記のとおりです。

  1. 上下足ゾーンの境界が分かりやすいこと
  2. スムーズに履き替えができること
  3. 利便性がよいこと

上下足ゾーンの境界は、線を引いたり、床の素材を変えることで分かりやすくすることができます。

スムーズな履き替えを行うには、下足箱を利用者の動線上に配置し、靴の出し入れを行いやすくする方法が考えられます。

また、履き替えや更衣をしたあと、それぞれ目的の室に移動することが想定されますので、更衣室は1階に配置するのが望ましいでしょう。

2階に更衣室を配置して、2,3階の室を利用する場合は、EVホールに近接することで利便性に配慮できます。

これらのうち、うまく計画できている点について、1~3番の記述でアピールします。

スポーツ部門は上足利用であるため、床に線を引き明確に区分することで、利用者に分かりやすいように配慮した。

まとめ

以上、建築物内部の配置と動線計画についてまとめました。

配置、動線等の計画分野の記述は、「わかりやすい」や「動線交錯がないように」等、お決まりのワードを自分のプランに合わせて記述します。

プランと記述の整合をよく確認して、矛盾がないように記述しましょう。